(注)明治大学理工学部研究報告(2018年3月)の原稿を再編集してWeb化したもの
テーマいろいろ
― 49年の研究歴 ―
中所 武司
******<目次>***********************************************
1.はじめに
【1968〜1971】
2.学生時代(大学紛争,第1次AIブーム)
(1) 卒業研究
(2) 修士論文
【1971〜1993】
3.企業研究所時代(ソフトウェア危機,第2次AIブーム)
(1) 就職活動
(2) 機械語プログラミング(アセンブリ言語)
(3) 構造化プログラミング
(4) 構造エディタと構造テストツール
(5) オブジェクト指向プログラミング
(6) エキスパートシステム構築ツール
【1993〜2017】
4.明治大学ソフトウェア工学研究室(オブジェクト指向,インターネット)
(1) 最初のゼミ生募集
(2) エンドユーザコンピューティング
(3) wwHwwプロジェクト
(4) M-baseプロジェクト
(5) ICプロジェクト
(6) 在外研究
(7) 学内システム
(8) 学内利用可能なアプリケーションの研究試作
(9) 特許
(10) Webサービス連携
(11) マッチングサービスとシェアリングエコノミー
(12) 議論自由
(13)学内業務歴
5.おわりに
【学内業務歴】
【〜2016】
【業績リスト】
*****************************************************
1.はじめに
私の研究歴を振り返ると,卒論・修論の3年(1968〜1971),
企業研究所での22年(1971〜1993),
明治大学での24年(1993〜2017)において,
研究テーマの選択にはその時々の事情があったが,
いずれのテーマも懐かしく思われる.そこで,
下記の略歴に研究歴を重ねて回想するとともに,
その時々の思い出にも触れたい.
〔略歴〕
1946年5月 香川県 丸亀市 生.
1965年3月 香川県立丸亀高等学校 卒業
1969年5月 東京大学 工学部 電子工学科 卒業
★〔卒業論文題目:条件反射の生体工学的解析〕
1971年3月 同大学院 工学系研究科 電子工学専門課程 修士課程 修了
★〔修士論文題目:思考過程の数学的モデルと模擬実験〕
1971年〜1973年 (株)日立製作所 情報システム研究所 勤務
1973年〜1993年 (株)日立製作所 システム開発研究所 勤務
1984年6月 工学博士(論文)の学位取得(東京大学)
★〔博士論文題目:段階的詳細化とデータ抽象化を支援する
言語SPLの処理系と環境に関する研究〕
1993年〜2017年 明治大学 理工学部 情報科学科 教授
2.学生時代(大学紛争,第1次AIブーム)
卒論・修論(1968-1971)では,当時,第1次AIブームの中で注目されていた
学習機能に興味を持った.また,1968年度は当時の大学紛争のピークの時だったが,
私の属する研究室の建物は閉鎖されず,卒業研究に時間を費やすことができた.
学部卒業は異例の5月末となった.
(1) 卒業研究
大学2年のときの進学希望学科を決める際,消去法で絞り込んだ電気系学科の
学生相談員の齋藤正男先生を訪問し,「ラジオなどを作った経験がなくても
大丈夫でしょうか」と尋ねると「そのような経験がないほうがよいと考える
教員もいる」と答えていただいて,電気系学科に決めた.さらに,大学3年の
卒業研究の希望研究室を決めるとき,その齋藤先生からは電気回路関連2件と
生体工学関連2件のテーマが提示されていたので,電気系科目への興味が
強くはなかった私は,生体工学関連テーマで齋藤研究室を希望した.
卒論では,もっとも単純な学習機能と考えられる条件反射を実現する電子回路を
設計し,卒業論文「条件反射の生体工学的解析」にまとめた.結果は後の
PLA(programmable logic array)に類似したものだった.以下は,当時の
電子通信学会全国大会(1969)の原稿の抜粋である.
「ニューロンの学習機能としては、同時に興奮したニューロン間の結合度を
増加させる方式があるが、これでは最初にある程度の結合度を与えるため、
これが後の神経網の形成に影響して、複雑な学習をさせることができない。
そこで、結合度が0から出発するような学習機能が必要となるため、
入出力ニューロンと無結合の『自由なニューロン』を考え、これは
同時に興奮したすべてのニューロンと結合してAND回路を形成すると考えた。」
大学4年(1968年度)の時には当時の大学紛争がピークを迎え,学生側の
ストライキで授業のない期間が長く,卒業も5月に延期されたので,結果的に
卒業研究に費やす時間は多くなった.その結果,卒論の参考文献も生理学・
生体工学関連が23件,オートマトン・学習機械関連が18件,集積回路関連が
4件で,合計45件と多い.定年退職前に整理していた研究室の書棚から卒論の
文献調査メモが見つかり,時間に余裕があったことが伺える.このメモは
91ページ分あったが,その中で,Learning Machines(N.J.Nilsson, 1965)の
メモが19ページと一番多かった.この本は1990年に復刻本が出ているようだ.
なお,卒論でも引用したプリンストン大学出版の本Automata Studies(1956)が
絶版ではなく,56年後の2012年にもまだ販売されていることを知り感動した.
この頃,脳についてもっと知りたいと思い,指導教員の紹介で医学部のY助手に
話を聞きに行き,私のほうから勉強した内容をいろいろ説明したところ,
「まだ脳についてはほとんど何もわかっていないのですよ」とたしなめられて
しまった.なんともお恥ずかしい次第である.
なお,後日談として,生理学的な根拠もなく導入した自由なニューロンの概念に
近い機能が人間の脳に存在することを知った.大人の脳の海馬で,神経幹細胞から
ニューロンが新生していることが1998年に確認されている.海馬新生ニューロンは、
発達期に存在する幼若タイプのニューロンに近く、発火しやすく神経可塑性に富み,
記憶の形成・維持・消去に対して中核的な働きをしているとのことである.
私は新生ニューロンの存在を30年前の1968年に予言していたことになる?
(2) 修士論文
修論では,ニューラルネットワークを入出力ベクトルと結合係数行列で表現し,
出力を入力にフィードバックする数式モデルを作成し,討論学習や人間の思考能力の
成長過程をシミュレーションするとともに,失語症の多様な症状や幼児の自己中心
言語の説明を試み,修士論文「思考過程の数学的表現と模擬実験」にまとめた.
大学院では,文献調査結果を紹介する論文輪講科目があり,M1(1969)の時は
「学習機械についてNo.1:Cellular Automataの場合」を発表した.Von Neumanと
C.Y.LeeとE.F.Coddのセルラーオートマトンを比較しながら紹介した.
まとめ部分を抜粋して引用すると
「どれも大差なく、(万能チューリングマシン+自己増殖)の能力を持つ」,
「自己増殖については・・・あるシステムの1機能を受け持つ部分が破損したとき、
・・・自分の子供を作ってから死ぬというようなことができるので、システムの
永久性がある」,
「生物における学習がニューロンによるものだとすれば、・・・
ある程度の不確かさを与えると、自己増殖の過程で、多くの不良品(退化)に
混じって、進化した子孫が生まれる可能性がある」
などと報告している.
M2(1970)の輪講では「学習機械についてNo.2:Fuzzy Automataの場合」を
発表した.L.A.Sadehの2つの論文,Fuzzy sets(1965)とFuzzy algorithms
(1968)およびW.G.Wee and K.S.Fuの学習システムモデルへの応用の論文(1969)
について紹介した.応用の具体例としての手書き文字AとBの識別については,
まとめ部分を抜粋して引用すると「まだ十分にfuzzy集合の概念を生かした応用とは
いえない。その点で、既成の意味の拡張ということにとらわれず、fuzzy集合の概念
だけを原点とした独自の展開が望まれる」などと報告している.
修論に関連する後日談をいくつか記述する.
M2の12月に電子通信学会オートマトン研究会で「思考過程のシミュレーション」
を発表したときに参考文献に引用した2件のうちの一つであるヴィゴツキーの
「思考と言語」(柴田訳、明治図書、1962)の復刻本(英語版,1986)が出ている
ことや日本語の新訳が2001年に出ていることを知った.もう一つの参考文献である
アンリ・エーの「意識」(大橋訳、みすず、1969)についてもそのころ復刊されて
いた.なお,これらの古い文献は明治大学図書館にも複数保管されている.
修論では,討論学習を用いて人間の思考能力の成長過程をシミュレーションし,
知識の蓄積を表す学習度は,年齢とともに増加し,最後に飽和する曲線を導いた.
更に,新しい知識の学習能力を表す学習エントロピーは,青年期がピークとなる曲線
を導いた.これとほぼ同様の曲線が世の中で使用されていることを偶然2008年に
知った.人間の知能を結晶性知能と流動性知能に分類し,前者は知識の豊かさを
示し,後者は新しい知識の学習能力を示すとのことだった.
この討論学習については3種類の学習機能を用意したが,少年前期では学校で
教えることを無批判に学ぶ討論学習を適用した.この学習の欠点は討論相手
(この場合は教師)の知識をそのまま学習することであるが,最近の第3次
AIブームの中で,チャットボットに関して類似のことが生じた.2016年3月には
マイクロソフトのチャットボットTay(テイ)が,チャットを通じて会話能力を
高めていく機能により新しい知識を習得した結果,ツイッターで差別発言をする
ようになり、公開から1日足らずで実験中止となった.2017年8月には
中国IT企業が提供するチャットボットが利用者と対話を繰り返して学習し,
共産党批判をするようになり,急きょサービスを停止した.
なお,本研究の実験には大型計算機センターのFortranを用いたが,その時の
講習会のテキスト(JIS FORTRAN 入門)とコンパイラ(HARP 5020)が奇しくも
2016年度の情報処理技術遺産(情報処理学会)に認定された.
3.企業研究所時代(ソフトウェア危機,第2次AIブーム)
就職先の企業研究所(1971年〜1993年)では,前半はソフトウェア生産技術を
担当し,1980年代の半ばに到来した第2次AIブームの時には,AI関連製品の
研究にシフトした.
(1) 就職活動
特に明確な希望職種はなかったが,小学6年の時に我が家で購入したテレビが
日立製だったことから日立製作所に親近感があり,就職先として選択した.父の
高校時代の同級生が地元で日立家電の販売店を経営していたことが遠因となった.
当時,大学紛争の直後だったので,応募用紙の記入内容には注意を払い,愛読書欄
には八木重吉詩集,尊敬する人物欄にはパスカル,最近関心を持った社会的出来事欄
には「エジプトのナセル大統領の死後の中東情勢」と記入して提出した.その後,
会社から依頼された興信所の人が研究室を訪れ,「あなたは正直な人だ」と言われて
戸惑ったが,その理由は応募用紙に中東情勢に関心ありと記入したからだった.
しばらく話をして帰っていったが,どんな調査報告書を書いたのやら.
(2) 機械語プログラミング(アセンブリ言語)
入社後,情報システム研究所に配属となった.当時の未来学ブームの中でシンク
タンクとして設立された新しい研究所だったが,実際の配属部署はマンマシン
ユニットだった.そして最初の仕事は,グラフィックコンピュータ用の作図支援
サブルーチン群の開発プロジェクトに参加してのアセンブリ言語によるプログラム
開発だった.Fortranプログラムから作図ルーチンを呼び出して簡単にグラフィック
画面を作成できるようにするものだった.完成後に宇宙船ドッキングのデモプログラ
ムを作成したところ,関連会社の学生向け求人パンフに画面操作の写真が1ページを
使って掲載されたが,その効果の有無については聞いていない.
1年後には,中研から移籍してきたコンパイラ技術グループにより新設された
オーエスユニットに移った.ここでは2年間の教育用Fortranを開発するプロジェク
トに最初から参加して,主にコード生成処理を担当した.このコンパイラは,大学の
プログラミング実習などでのコンパイル&実行を迅速に行うもので,オブジェクト
コードは毎回使い捨てにするため,最適化処理はしなかった.実装にはアセンブリ
言語を用いたので,結局,入社後の最初の3年間は機械語プログラミングに明け暮れ
たことになる.当時は,研究所の仕事としての物足りなさを感じていたが,この間に
コンピュータやソフトウェアの本質を体で学ぶことができ,その後の職歴の礎となった.
なお,奇遇といえるかもしれないが,オーエスユニットの課長は,のちに筑波大学
に移られた中田育男先生で,私が修論の実験で使用していたFortranコンパイラ
(HARP 5020,2016年度認定の情報処理技術遺産)を開発した方だった.大学院生の
時は,私はコンパイラについて無知のまま,HARPとパンチした制御カードを自分の
プログラムのカードの前に挿入してセンターへジョブ依頼をしていた.また,計算
結果をグラフ化して表示するために使用していた関数IBTODを勝手にイブトードと
発音していたが,実はInteger型 Binary TO Decimal の略だったことをこのとき
教えられた.
(3) 構造化プログラミング
最初の配属先のシンクタンク系の情報システム研究所は,1973年に主に工場の
ソフトウェアシステム開発の技術支援を目的としたシステム開発研究所に改組された.
前述の2件の仕事はコンピュータ事業部の工場(京浜地区)からの依頼研究だったが,
この機会に制御用コンピュータシステム担当の工場(日立地区)からの依頼研究を担当
することになった.
この時期には,コンピュータの普及とともにソフトウェア開発における生産性と
信頼性が重要課題となり,このソフトウェア危機の解決手段としての構造化プログラミ
ングが注目されていた.そこで,当時,制御用コンピュータシステムのアプリケーション
の実装に使用されていた制御用Fortranに代わる構造化プログラミング言語を新規
開発することになった.
ビジネス分野のシステムが単位時間当たりの処理能力を示すスループットを重視する
のに対して,制御用システムはセンサからの信号入力から機器制御指示までの応答時間
が重要なので,構造化プログラミングによるプログラム実行時間の低下を最小限にする
必要があった.この解決案として,まず構造化プログラムを開発後に最適化コマンドを
用いて高速化する2段階プログラミング法を提案して,初めて国際会議(日米コンピュ
ータ会議 1978)で発表した.さらにPascal言語用の発展形を日本で初めて開かれた
世界コンピュータ会議(IFIP WCC 1980)でも発表し,翌日の読売新聞の「今日の
断面:夢つきぬコンピュータ,ソフトウェア競う各国」という記事の中で,構造化
プログラミングを発展させた「高性能プログラムへの新接近法」として紹介された.
その日の午前中に知人からの電話連絡を受け,すぐ最寄り駅の売店に読売新聞を買いに
行った.
なお,余談になるが,この国際会議では同時通訳がついていた.事前に担当者に英文
のスピーチ原稿を渡しておいたので,担当者は日本語に訳すのが楽だったと思う.
ランチタイムには,計算機科学分野の著名な学者Dana Stewart Scottの横に座ってし
まった.専門的会話ができるはずもなく,苦し紛れに“You are very famous in the
world”と言うと,“Oh, Really?”とおどけられて,緊張が解けた.
また,3年後のACM Computing SurveysのProgram Transformation Systems(Sept.
1983)の論文の中に”5.2.1 The CROPS/Pascal System”という項を設けて,私の論文
で述べたCROPS (Conversational Restructuring, Optimizing, and Partitioning
System)が紹介された.
この構造化プログラミング言語についてはコンパイラの高速化についても研究した.
汎用コンピュータに比べて制御用コンピュータは主記憶装置の容量が少ないことから,
外部ディスクとの間のページングアルゴリズムの研究を行い,高度にモジュール化され
たプログラムのコンパイル時のデータ参照と従来のビジネス分野のプログラム参照との
ページングの特徴の違いを明らかにした論文がIEEEのソフトウェア工学論文誌
(1981)に掲載された.
(4) 構造エディタと構造テストツール
1980年代には,マイクロコンピュータの普及により,それまでコンピュータやソフト
ウェアに縁のなかった社内の各種量産工場でソフトウェア生産技術のニーズが高まっ
た.この時期には言語とコンパイラだけではなく,その前後で使用されるエディタや
テストツールを含めたソフトウェア開発環境が研究対象となった.
エディタについては,プログラミング言語の文法規則を内蔵してコンパイルエラーの
ないプログラム作成を誘導する構造エディタPARSE(the production and reduction
screen editor)や,文法規則を差し替えて種々のプログラミング言語に対応するための
構造エディタジェネレータを開発した.1984年の日立技術展(科学技術館)で展示と
デモを実施した.
テストツールについては,プログラミング工程の次の工程はバグを見つけて修正する
デバッグ工程であるという従来の考えを一掃し,テスト工程であるという視点から,
網羅的にテストを実施するための効果的なテストケース(テストデータ)集合の作成
と,全工数の半分を占める当時のテストデバッグ作業の効率化を研究課題として取り上
げた.前者の効果的なテスト項目作成については,テスト実行されてないコードを
チェックできるようにテスト網羅率を測定する構造テスト(ホワイトボックステスト)
機能,後者のテスト作業の効率化については,テスト項目をテスト手続きとして記述し
てテスト実行と結果の確認を自動化する機能について研究した.
これらの研究のうち,テスト手続き支援ツールHITS(the highly interactive
testing-and-debugging system)については全米コンピュータ会議(NCC 1983.5)で
発表した.構造エディタなどの言語適応型開発環境については世界コンピュータ会議
(IFIP WCC 1983.9)で発表した.また,構造テストについては,情報処理学会の論文
賞(1983)をいただくとともに,その後のIEEEのソフトウェア工学論文誌の論文
(1987)は,30年にわたり世界中から引用されることとなった.さらにこれらのソフト
ウェア生産技術の研究は1984年に工学博士(東京大学)の学位取得,1986年度の
大河内記念技術賞の受賞などにもつながった.また,2名共著での単行本「プログラミ
ングツール」(昭晃堂 1989)の出版の機会に恵まれ,2つの章(プログラミング,
テスト)の執筆を担当した.
(5) オブジェクト指向プログラミング
1980年代はプログラミングのパラダイムシフトが追求された時代であった.従来の
手続き型プログラミングではソフトウェアの生産性と信頼性の向上には限界があると
いう視点で,論理型や関数型などの宣言型プログラミングが注目された.1982年からの
通産省の第5世代コンピュータプロジェクトでは,論理型言語をベースにした推論マシ
ンの開発が試みられた.なかでも1980年に製品化されたオブジェクト指向言語ベース
のプログラミング環境Smalltalk-80は,新しいプログラミングパラダイムのひとつと
して注目された.
オブジェクト指向のクラスの概念が70年代の構造化プログラミングの重要概念のひと
つである抽象データ型(ADT)と類似していたことや,構造化プログラミングの研究の
一環として調査していた言語Simila67にもオブジェクト指向の概念が含まれていたこ
とから,構造化プログラミングの研究の発展形として,オブジェクト指向プログラミン
グを研究対象とした.
この時期に開発したオブジェクト指向型言語と論理型言語を融合したマルチパラダイ
ム型の言語S-LONLI(Super-LONLI)は,論文集「オブジェクト指向」(共立出版
1985)に掲載され,その後の世界コンピュータ会議(IFIP WCC 1986)でも発表した.
1980年代前半のコンピュータ関連の国際会議が少ない時期に,3年に一度開催される
世界コンピュータ会議に3回連続で発表(1980,1983,1986)する機会を得ることがで
きた.
この時期に執筆した単行本「ソフトウェア危機とプログラミングパラダイム
“わかりやすさ”の追求」(啓学出版 1992)は1993年に移った明治大学での授業にお
おいに役立つこととなった.
(6) エキスパートシステム構築ツール
1980年代の半ばには第2次AIブームが到来した.特に専門家の知識を知識ベースに
保存して推論エンジンで利用するエキスパートシステムなどの知識工学の研究分野が注
目された.
この時期,社内ではAI関連製品の開発が急務となり,担当事業部からの要請で研究
所内に複数の部門にまたがるプロジェクトが発足し,リーダーを任された.このプロジ
ェクトは,いわゆるマトリックス型組織として複数の既存の部門からメンバーが集めら
れたため,各メンバーは派遣元の部門長と派遣先のプロジェクトリーダーの2人の上司
を持つことになり,いろいろ貴重な経験をする場となった.
最終的には,当時研究中のオブジェクト指向の概念をベースにフレーム型,ルール
型,述語論理型,手続き型の知識表現を取り入れたマルチパラダイム型の知識表現を
備えたエキスパートシステム構築ツールを試作し,事業部へ技術移管した.マルチパラ
ダイム型言語における対立概念の融合方式については学会論文(人工知能学会誌,
1989)にまとめた.
また,3名共著の単行本「人工知能」(昭晃堂 1988.8)の出版の機会に恵まれ,3つ
の章(人工知能言語,知識工学,自然言語理解と機械翻訳)の執筆を担当した.最も
わかりやすいルール表現の知識を用いたプロダクションシステムの推論については,
最近注目されている自動車自動運転用のエキスパートシステムを例として取り上げ,
そのルール群の実行順序決定の困難性を説明した.
4.明治大学ソフトウェア工学研究室(オブジェクト指向,インターネット)
明治大学(1993-2017)ではソフトウェア工学研究室(略称:明大中研)を立ち上げ,
新しいオブジェクト指向技術をベースとしたエンドユーザ主導のソフトウェア開発技法
を主要テーマとした.この時期は,メインフレーム主体の一枚岩的なソフトウェア構築
法から脱却して,UNIXをベースにしたオープンシステムへの移行が本格化していた.
それに伴いソフトウェア・アーキテクチャについては,OSとアプリケーションの間に
ミドルウェアを挿入した[OS|ミドルウェア|アプリケーション]のような階層構造
が一般化し,それに適した技術としてオブジェクト指向技術が急速に普及しはじめてい
た.
(1) 最初のゼミ生募集
学科の3年生に配布したゼミ生募集の資料(1993.4)の最初に以下のモットーを掲げた.
・R&Dとは,ゆとりサーチ&遊んでベロップメント
・情報化社会のキーテクノロジーであるソフトウェアのパラダイムシフトをめざす
・新しいコンセプト(パラダイム)を提案して,プロトプログラムで実現可能性を示す
最初の項目は,企業研究所勤務時代に所内報(1991.10)に掲載した記事で使用したも
のである.企業では難しかったゆとりのある研究と遊び心のある開発が大学では可能で
はないかとの期待を込めたものだった.
具体的には以下の4項目の研究テーマを示した.
1. ソフトウェア開発環境
★脱UNIX(脱ツールボックス)
2. オブジェクト指向設計技法
★核の部分を簡単に作って,簡単に検証できること
★使いながら簡単に機能を充実させていけること
3. オブジェクト指向プログラミング
★C++の第4世代言語(OOPは魅力的だが,C++は難しい言語)
4. ソフトウェア工学への人工知能応用
★脱プログラミング:コンピュータに教えるのになぜプログラムが要るの?
(2) エンドユーザコンピューティング
1980年代後半にエンドユーザコンピューティングという用語が目に付くようになり,
情報処理学会誌に「エンドユ−ザコンピューティング −ソフトウェア危機回避のシナリ
オ−」(情報処理, 1991.8)という解説論文を掲載した.この時点では大学に移ることは
考えていなかったが,結果的には,明治大学での24年間の一貫した研究テーマをその
2年前に準備していたことになった.
この解説論文では,プログラミング言語を知らないエンドユーザ(業務の専門家)が
自らの業務のコンピュータ化を行うための現実的な技術として,(1)業務向け簡易言語,
(2)日本語プログラミング,(3)ビジュアルプログラミング,(4)AI(ルール,ファジー,
ニューロ)の可能性を示した.将来予測としては,ソフトウェア産業の形態は〔労働
集約型 → 知識集約型 → 知恵集約型〕と進化し,開発の主導者は〔プログラマ →
設計者 → 業務専門家〕と変化すると述べた.
その後,日本ソフトウェア科学会誌のコンピュ-タソフトウェアの巻頭言「CS-life」
(1994.11)でも,生産者中心の視点から利用者中心の視点への転換の必要性について,
「仕事の効率化よりも生活を豊かにすることにもっと知恵を絞ってはどうか.情報社会の
エンドユーザとしては,オフィスでパソコンを利用している業務の専門家の数よりも家庭
生活で電話や銀行のATMを利用しているような一般の人達が圧倒的に多い.後者のような
広義のエンドユーザのための応用分野の市場規模がはるかに大きい.」と指摘した.
(3) wwHwwプロジェクト
ゼミ1期生の卒業研究のために最初のプロジェクトwwHwwを企画し,情報処理学会
ソフトウェア工学研究会(1994.3)で発表した.すべての日常的仕事はコンピュータが
代行すべきである,という考えで,エンドユーザが自分のエージェントを自ら作り,
自ら利用するためのツールとしてのアプリケーションフレームワークの研究開発をめざ
した.当初は分散環境での窓口業務を例題として取り上げ,誰に何をどのように依頼
し,結果をいつ,どこへ通知するかという処理の自動化システムとしてthe who-what-
how & when-where system と名付けたが,その後,Webブラウザが普及し始めたの
で,the who-what-how with WWW systemとリネームし,Webアプリケーション開発
用のフレームワークと位置づけた.
(4) M-baseプロジェクト
1年後には2番目のプロジェクトM-baseを企画し,情報処理学会ソフトウェア工学
研究会(1995.5)で発表した.これは,業務の専門家が自らの非定型業務をビジュアル
に業務モデル化するだけでアプリケーションを自動生成することを目的とし,以下の
図式で表現した.
・A domain model ≡ a computation model (業務モデルと計算モデルの一致)
・Analysis ≡ design ≡ programming (分析,設計,プログラミングの一体化)
これをオブジェクト指向分析・設計技法と位置付けて,業務の専門家が業務分析の
結果をモデル化し,そのレベルでシミュレーションによりアプリケーションを実行する
こととした.M-baseの名前は,Modeling-and-simulation base systemに由来する.
この時期に出版した教科書「ソフトウェア工学 − オープンシステムとパラダイムシフ
ト」(朝倉書店 1997.5)のビジュアルプログラミングの章では,M-baseを用いて開発し
た会議開催システムのモデリングとシミュレーションの画面を具体例として掲載した.
このM-baseは,この時期にオブジェクト指向プログラミング言語として普及し始め
ていたJavaを用いてゼミ生が実装したもので,Java に関する技術・応用・表現大賞
'97の技術部門に応募して,予選通過を果たした.
(5) ICプロジェクト
1998年には3番目のプロジェクトICを企画した.これは,拙著「ソフトウェア危機
とプログラミングパラダイム」(1992)の12.4.1項「究極のプログラミング」の中で
言及した「自分がやりたいことをやってくれる知的なクローン(Intelligent Clone)」
に対応するもので,ルーチンワークのエージェント化を目標とした.特に,本プロジェ
クトの例題アプリケーションとしてとりあげた電子フォームの自動記入については,
日本語固有の課題があり,奥の深い研究となった.たとえば,氏名の記入欄を示す表現
は「氏名」のほか,「お名前」,「姓名」,「申請者」,「御担当者名」などバリエーション
が多いうえ,さらに記入形式には,全角/半角あるいは漢字/ひらがな/カタカナの
指定が添え書きされているケースも多く,記入欄の記入内容の特定は簡単ではなかった.
2000年には電子フォームに特化したマルチエージェントモデルについて,2002年に
は電子フォームの自動記入エージェントシステムについてIEEEの国際会議
(COMPSAC2000, APSEC2002)で発表した.
(6) 在外研究
1999年度に在外研究の機会を得て,5月から8月までロンドン大学インペリアルカレ
ッジのコンピューティング学科のRobert Kowalski教授の研究室を客員研究員として
訪問した.
最初の訪問は1983年だった.パリ開催の世界コンピュータ会議(IFIP83)での論文
発表のための海外出張の時に,当時の日本で第5世代コンピュータプロジェクトとの
関連で注目されていた論理型プログラミングで著名なKowalski教授(ロンドン大学)
と論理型言語Prologの処理系で有名なエジンバラ大学のAI学科を訪問した.この時
は他にも構造化プログラミングとプログラミング言語Pascalで著名なNiklaus Wirth
教授(チューリッヒ工科大学)と構造エディタの研究グループがいたパリ郊外のINRIA
国立研究所も訪問し,とても思い出に残る旅行となった.余談になるが,このころは
まだコンピュータ関連の国際会議が少ないこともあり,発表内容は録音され,カセット
テープとして販売されていた.
2度目は1985年に私の所属していた研究所からの委託研究関連で派遣されて2週間
滞在した.1986年にもダブリン開催の世界コンピュータ会議(IFIP86)での論文発表の
帰りに訪問させていただいた.
このような経緯があったので,専門は異なっていたが,在外研究先としてはロンドン
大学のKowalski教授の研究室を選択し,この機会にFACL(Form-based Agent
Communication Language)に関するエージェントの研究を国際会議(IEEE COMPSAC,
2000)の論文にまとめた.短い期間ではあったが,異文化体験も含めて,在外研究では
貴重な経験をさせていただいた.特に,訪問先(最寄り駅:South Kensington)の近く
には,自然史博物館やビクトリア&アルバート博物館などがあり,科学博物館では,
世界初のコンピュータという特設コーナーでCharles Babbage(1791〜1871)の業績が
展示されていた.私の教科書「ソフトウェア工学」でも,「解析機械を発明したイギリ
スのC. Babbage に始まる計算手順の自動化の流れ」がプログラミングの概念の始まり
と記述している.
(7) 学内システム
ソフトウェア工学という視点からも興味深いと思われる5件の学内のシステムに関連
した経験について,簡単に述べておきたい.
1.パソコンとインターネットを用いた実験授業プロジェクト
これは,1996年4月にM先生が立ち上げたプロジェクトで,1999年3月まで3年間
実施され,委員として参加した.私は,3年生向けの担当科目「ソフトウェア工学」と
「ソフトウェア工学演習」の授業の一環として,情報科学センターの電子掲示板を利用
した電子討論を以下の方法で実施した.
1. まず、課題に対する回答をレポートとして提出させる.
2. 対立する2つの意見を代表するグループ(5人〜7人ずつ)を選出し,
電子掲示版でディベートさせる.(他の人もディベートへの参加は自由とする)
3. 適当な時期に,上記のディベータ以外の全員にどちらの意見を支持するか,
電子掲示版上で1回だけ記名投票(支持理由も記入)させる.
4. 最後に教員が見解を述べる.
取り上げたテーマの例を以下に示す.
・中華航空機事故におけるソフトウェア開発者の責任の有無?
・DVDに関して地域(米国,欧州,日本)ごとに異なる仕様を設定することの是非?
・ある巨大システム全面刷新の成功はユーザ側/メーカ側のいずれの功績か?
・最近のJava言語をめぐる争いについてサンとマイクロソフトのどちらを支持?
・履修登録システムの入力は汎用端末と専用端末のいずれが適切か?
最後のアンケート結果では、面白いという学生側の感想が多く、ほぼ全員が前向きの
評価をしているので、おおむね成功と言える.予想外の効果としては,「同じ学科の他の
人のいろいろな意見が聞けてよかった」という感想が多かった.現在の教室での授業で
は教員が一方的に講義する形式が多いため、3年になっても学生同士は意外と知り合い
になっていないことがわかり,1,2年の早い段階で仲間意識を持たせられる授業が
必要と考えられる.
一方、当時の電子掲示板は意見の投稿から掲載まで30分くらいかかるため、臨場感
に欠ける面があったが,この問題点については,後に可能となったOh-o! Meijiシステ
ムの機能を利用することで解決した.
なお,初年度の結果については,私立大学情報教育協会主催の第11回私情協大会
(1997.9)で「ネットワークを用いたディベートの試み」という表題で報告した.
2.履修登録システム
私の赴任時(1993年)は学生の履修登録は手書きの申請書だった.その後,システム
への入力作業軽減のため,マークシート方式に変更になったが,学生にとっては記入
ミス防止への精神的負担が大きくなった.私の3年前期のソフトウェア工学演習の授業
では,履修登録直後の授業で履修登録の問題点に関するアンケート調査を実施した.
当時,私は学科の教務委員をしていたので,1997年6月の学部の教務委員会に「履修
登録システムに関する問題提起」と題する資料(5頁)を配布して改善提案をした.
まず,学生の指摘事項を多い順に5項目示し,改善提案として,インターネット利用
の申請方式にするとともに,ナビや自動記入,科目情報や登録内容のチェック機能を
示した.さらにソフトウェア工学の専門家としての観点から,システム設計は,従来の
業務の効率化ではなく,顧客満足度や業務革新(BPR)を重視すべきであると述べた.
2,3ページには,学生の指摘する現行システムの問題点をカテゴリ別に示した.特に
多いのは,記入の信頼性と履修内容の信頼性に関する問題点である.4ページ目には,
手元にあった情報科学センターの年報や電算化ニュースから履修登録システムに関する
記事を切り貼りして,現用システム説明の補助資料とした.
・・・<以下、省略>・・・
3.インターネット利用に関する検討WG
これは,1997年7月に学部長からの特命により,当時普及し始めていたインターネッ
ト利用に関する注意事項をまとめて,学生に配布するパンフを作成するWGだった.
私が座長で,K先生とN先生にご協力いただき,以下の4項目の禁止行為と事例を掲載
したパンフを作成し,1998年と1999年の4月に学生に配布した.
1.他人のプライバシーの侵害,他人への誹謗・中傷などの人権侵害
2.他人の著作権などの知的財産権などの侵害
3.公序良俗に反するわいせつ図画の公開・配布などの違法行為
4.これらに類するその他の反社会的な行為
4.統合情報システム監査
2000年度から2003年度まで4年間,統合情報システム監査の監査人を担当した.
毎年,11月から12月にかけて関連部署のヒアリングを実施し,年度末に監査報告をまと
めて理事長に報告するのが主な仕事だった.
特記事項の一部を紹介すると,2000年度には,シラバス情報の有効活用のためには
関連システム間の連携が重要であり,エンドユーザ(学生,教員,職員など)の視点で
の利用方法の検討の必要性を指摘した.
2001年度には,教員・学生がユーザとなる情報システムの構築に関して、個々の教員
にはその計画は知らされることはなく、意見を述べる機会もないので,ユーザの意見を
反映するプロセスが必要であると指摘した.
2002年度には,新事務システムのシステム構成は、従来のような1 枚岩的(モノリシ
ック)な作りではなく、サブ機能間を疎結合構成にして,部分的な機能変更容易性を
確保し,タイムリーに世の中の変化に対応できることが肝要であると指摘した.また、
ユーザインタフェースはWebインタフェースを基本とするなど、ユーザの使い勝手
(ユーザビリティ)にも注意が必要であると述べた.
2003年度には,特に私の関心の強かったWeb履修登録について,
<以下、省略>
システム監査人の任務終了後の2004年度から2006年度まで,事務システム推進計画
委員会に専門員として参加し,法人系システム再構築プロジェクト統括チームにも加わ
った.本件についてはあまり積極的にかかわる機会は少なかったが,2004年度末には,
Web履修システムに関して,ステークホルダーとしてシステム利用者(学生)を含むこと
や,当面の検討課題として,システム利用者(各学部事務室教務担当ほか)からの要求
獲得,本システムの運用部署のインフラ(システム構成、性能、容量など)の検討,
Oh-o!Meijiシステムとの連携方法の検討などをコメントした.また,2005年度初めに
は,教員のパソコンのWebブラウザからの予算残高の閲覧,業務フローの見直しによる
伝票の削減などの業務革新の必要性,システム間の連携容易化のための各マスターの
インタフェースのオープン仕様化などをコメントした.
5.Oh-o!Meijiシステム
2004年前期のソフトウェア工学演習(3年)の授業において,Oh-o!Meijiシステムの
クラス・ウェブを利用してレポート提出を実施するとともに,ディスカッション機能を
用いて, Oh-o!Meijiシステムに関するソフトウェア工学の観点からの意見を学生に
求めた.その結果はシステム改善に役立つと思われたので,学生の意見108件を個人
情報が分からないように加工して,カテゴリ別の一覧表にまとめ,教務部事務部長,
情報システム部長,教育・研究コンテンツ委員会委員長に送付した.その学生の意見
108件の内訳を多い順に記載すると,成績照会23件,レポート15件,シラバス11件,
ディスカッション8件,使用性8件,個人別時間割表6件,健康診断結果5件,機能
拡張5件,機能全般5件,性能4件,その他18件だった.
(8) 学内利用可能なアプリケーションの研究試作
当初からの「すべての日常的な業務をコンピュータ化する」と「身近なところから
出発して本質に迫る」という研究方針に基づき,できるだけ学生になじみのあるアプリ
ケーションを選択して研究試作することを推奨した.この研究試作は,新しいソフトウ
ェア生産技術の研究材料として実施するものなので,実際に実用化されたものは少ない
が,当研究室で取り上げた8件の例を以下に示す.
1.各種申請書検索と電子申請(1994〜)
wwHwwプロジェクトで設定した窓口業務の電子化の例題アプリケーションとして,分散
環境下での電子申請システムをとりあげた.たとえば,在学証明書が必要になったと
き,what欄に「在学証明」を入力すると,how欄に在学証明発行願の電子申請書が表示
され,必要事項を記入してwho欄に表示された学部事務室に送信すればよいというもの
である.この方式ならば,申請目的だけ入力すれば,申請部署や申請書類名が不明でも
簡単に電子申請ができる.
2.図書管理システム(小規模)(1995〜)
M-baseプロジェクトで想定する開発手順の適用実験対象として取り上げた.オブジェ
クト指向の業務モデル定義,各業務オブジェクトのインタフェース設計,業務コンポー
ネント(ビジネスオブジェクト)の抽出などを行い,エンドユーザ主導開発のための
ビジュアルモデリング環境の構築を試みた.実際の試作品を1999.3〜2002.3の間,ゼミ
室の図書管理に使用した.その後,書誌情報の入力容易化のためのナビゲーション機能
を充実させたWebアプリケーション版を2002.3〜2010.3の間,使用した.
これは,共著「JavaによるWebアプリケーション入門 〜サーブレット・JSP・Struts
〜」(サイエンス社 2005.2)の例題としても使用した.
3.仮想サロンシステム(1995〜)
グループウェア関連のネットワーク技術の習得を目的として,分散環境下の簡易対話
ツール(アウェアネスツール)の開発をゼミの3年生の春休みの課題として与えた.
その内容は,学科の4階の実験室に居るゼミ生と5階の研究室に居る私(指導教員)が
気軽に交信するツールである.お互いに在室の時にはPCの仮想サロンに自分のアイコ
ンを表示しておき,必要に応じてアイコンをクリックして会話をするものである.これ
は,数年後に企業で利用されるようになった在席通知機能を有するインスタントメッセ
ンジャーだった.試作品は3年生2名がJavaで開発し,1996年から2年間実際に利用
した.
情報処理学会全国大会(1996.9)で発表したことがきっかけで,日経BPの記者が
研究室を訪問し,日経コンピュータ1996.11.25号に「テクノロジーの宝庫:仮想サロン
でおしゃべり」と題する2ページの紹介記事として掲載された.
4.会議室予約システム(2001〜)
最新のJavaベースの実装技術の習得を目的として,学科の4つの会議室の予約に利用
するシステムを研究試作し,実際に2002.2から2007.3まで学科で利用した.従来は
資料室の予約表に手書きで記入する方式だったが,Webアプリケーションとして実用
化したので,教員の研究室や自宅から会議室予約が可能となった.さらに,業界で普及
し始めたオープンソースのJavaフレームワークStrutsを用いて再構築したシステム
は,電子情報通信学会の論文「予約業務を例題としたWebアプリケーション用フレーム
ワークの再利用性の評価」(2005.5)として発表した.
5.不用品再利用システム(2002〜)
これは,ある研究室で不要となったパソコンを機器廃棄処理するのではなく,ほかの
研究室で再利用してもらうためのマッチングサイト用アプリケーションである.この
研究試作では,学科内や生田キャンパス内での運用を前提に機能仕様を設定したが,
残念ながら実用には至らなかった.一方,社会的ニーズの面からエンドユーザ主導開発
の例題として適切だったので,コンポーネントベースのWebアプリケーションやその
フレームワークあるいはWebサービス連携,スマホアプリなど,多くの研究で例題と
して取り上げ,学会発表してきた.
6.個人別試験時間割表作成システム(2003〜)
これは,学部事務室が作成する期末試験の日程表と個々の学生の個人別時間割表を
参照して,個人別試験時間割表を自動生成するものである.研究室で2001年から取り組
んでいるWebサービス連携の研究における,2入力1出力のわかりやすい例題として
開発した.2種類の入力をXML文書に変換し,そのマージ処理をXSLTで実装した.研究
成果は情報処理学会ソフトウェア工学研究会(2004.3),国際会議(AC2006)で学会発表した.
7.卒業条件判定システム(2004〜)
これは上記の?の研究を発展させたもので,理工学部の便覧に記載の卒業条件表と
個々の学生の個人別成績表から,個々の学生の卒業に必要な今後の履修条件を自動生成
するものである.この卒業条件表(理工学部)が結構複雑なので,判定処理を数段階に
分けてXSLTで実装した.研究成果は第4回情報科学技術フォーラム(FIT2005),国際
会議(ICICWS2007)で学会発表した.
8.パソコン購入申請・MIND申請・MSライセンス申請の一括手続きシステム(2010〜)
これは,研究室での実験実習費によるパソコン購入時に必要な3種類の学内手続きを
簡略化するものである.具体的には,まず理工学部準備品リストを提出して備品番号の
発行を受け,次に学内のネットワーク管理部署にネットワーク利用申請書を提出してIP
アドレスの発行を受け,さらにこれらの取得した備品番号やIPアドレスを記入した
ソフトウェア利用誓約書を提出してライセンスソフトウェアのインストール情報を得る
という手順の中で,同じ情報を繰り返し記入する作業が発生することから,関連する
3部署に提出する電子申請書への記入を可能な限り自動化して,認可手続きを迅速に
実行するものである.
この例題は典型的なWebサービス連携システムであるとともに,特に電子フォーム
間の変換(FTFT: form to form transformation)と自動記入が主要な処理部分なの
で,エンドユーザ主導の開発技法の研究用に適切な例題と位置づけた.
(9) 特許
企業研究所勤務の時には,23件の特許出願を行い,外国特許3件を含む6件が特許と
して権利化された.いずれも会社の特許部経由で出願され,権利化された特許は企業に
帰属し,発明者には報奨金が支払われた.最初の特許を出願した1974年当時は,ソフト
ウェア特許は認められていなかったため,主メモリのワード境界を考慮したコンパイラ
のストレージ割り当て技法を電子回路として出願するという不自然さがあったが,その
後,ソフトウェアが稼働するシステムの構成図を添付することでソフトウェア特許が
認められるようになった.
明治大学では,1993年の赴任時に特許を扱う部署はなかったので,9件の特許出願と
そのうちの8件の審査請求を自分で行い,最終的に3件を権利化できた.多くの場合,
審査請求すると過去に出願された特許の組み合わせで容易に実現できるという拒絶理由
通知書が届くので,そこで引用された特許を調べ,反論の意見書を提出した.反論が
認められて特許査定された3件については,意見書提出回数は,1件が1回,2件が3回
だった.権利化できなかった残り5件の意見書提出回数は,3件が1回,1件が2回
で,意見書を提出せずに諦めたのも1件あった.
この中で特に興味深かったのは,8件の審査請求に対する拒絶理由に引用された特許
22件の中で,私が以前に勤務していた会社のものが9件あったことである.当時,
会社では特許出願が半ノルマ化されていたが,実際に審査請求されるものは少なかっ
た.それでも特許出願が奨励されたのは,他社で特許化されたら困るものはとりあえず
出願しておくべきという防衛的特許の考え方である.大学に来て,自分で特許出願と
審査請求をしてみて,この防衛的特許の効果を逆の立場で思い知ることとなった.
権利化された特許3件についてはそれなりの売込みを試みた.イノベーション・
ジャパン2007や明治大学の理工学部AKIBAフェスタ2007,社会連携促進知財本部シン
ポジウム2005などに出展した.個別の企業への売込みについては,それぞれ関連する
数社に郵送したが,返事の来た企業は半数以下で,興味を示す企業はなかった.最初に
権利化された「在室通知方法」に関しては,後年実用化されたインスタントメッセージ
の中に類似の機能があったので,侵害の有無に関して特許庁に判定請求を申請した.
その結果,5か月後に特許庁から侵害なしという判定結果が送られてきた.そのとき,
分厚い判定請求答弁書の写しが同封されていたが,これは先方の企業が弁理士3名に
作成依頼したもので,特許庁はこの答弁書の特許侵害なしの主張を認めたものであっ
た.結局,知的財産に関する産業界の厳しさの一端を垣間見ることとなった.
(10) Webサービス連携
インターネットの普及とともに,従来のクライアント/サーバ型の分散システムに
代わり,2000年頃からクライアント側のWebブラウザ利用を前提にしたWebアプリ
ケーションが増えてきた.これに伴い,ソフトウェアのサービス化が顕著になってき
た.この傾向については,自著「ソフトウェア工学(第2版)」(朝倉書店 2004.3)の
1.3節の「情報サービス市場の動向」に「ソフトウェアのサービス化」という項を設けて
説明した.その一部を引用すると「あるサービスが必要になった時点で,インターネッ
ト上でそのサービス提供者を検索し,利用するというWebサービス技術が出現してい
る」と述べた.
そこで,研究室のエンドユーザ主導開発の一つのアプローチとして,複数のシンプル
なWebサービスを組み合わせて複雑な機能を実現するWebアプリケーションを構築
する技法を研究開発することとした.2001.4には,産学戦略的ソフトウェア研究フォー
ラムでの講演「絶えざる変化に対応するエンドユーザ主導のサービス連携」の中で,
「1サービス=1フォーム」という視点で,Webサービス連携をフォーム変換として
実装する方式を提案し,IEEEのWeb Service Engineeringに関するSAINT2002
Workshop (2002.2)で学会発表した.
このWebサービス連携の研究は,2004年から新たにプロジェクトMとして重点化し
た.先に(8)の学内利用可能な研究試作アプリケーションの中で言及した個人別試験時間
割表作成システムや卒業条件判定システムはその先駆けである.このようなノンプログ
ラミングのエンドユーザ主導開発技法を,ゼミ生向けに「見かけは簡単! 仕掛けは
感嘆!」と表現して,研究テーマとして推奨した.
(11) マッチングサービスとシェアリングエコノミー
研究用の例題として(8)で言及した不用品再利用支援システムは,Green-by-ITの観点
でも社会的ニーズが高く,特に地方自治体での利用が期待される.実際に不用品再利用
に関する地方自治体の活動状況を調査すると,窓口業務として住民サービスを実施して
いるケースはあるが,利便性に欠けるため,実際の利用状況は低い.これを自治体の
職員が簡単にWebサイトの立ち上げ・運用ができれば相当の効果が期待できる.同様
に地方自治体での利用が期待されるものとして,自然災害の被災地を対象とした
ボランティア活動や救済物資の仲介サイトがある.このような観点から,特定分野向き
のドメイン特化型アプリケーションフレームワークの研究試作をいくつか試みた.
さらに,このアプリケーションは本質的には物やサービスの提供者と希望者のマッチ
ングサービスであるという視点から,最近のシェアリングエコノミーの基盤として,
エンドユーザ主導開発技術のニーズの高い分野と位置付けた.そこで,種々のマッチン
グサービスについて,ユーザビューとシステムビューの観点で分析を行った.サイトの
実際の運用にあたっては,利用者の信用性と対象となる物やサービスの品質が重要
ファクターであるが,エンドユーザ主導開発の観点では,アルゴリズムの複雑度と業務
ルールの複雑度が重要ファクターになる.
これらの研究成果は,2012年から2016年にかけて,国内の研究会・ワークショップ
および国際会議(ITS2012, IS2014, ICSE2015, SoMeT2015, ITS2016)で学会発表して
きた.
(12) 議論自由
教育面では,議論することを重視してきた.大学に来て2年目の年賀状(1995.1)に
は「自分で考えて自分で行動する学生との議論が楽しみな毎日です」と書いている.
そのころの卒業生からも入社後に,「・・・堂々と発言できるのも研究室でやっていた
討論主体の卒論のおかげだと思っています」,「・・・私も積極的に議論に参加していき
ました。議論が盛り上がってくると、やはり楽しいものですね。そのように参加できる
のも、中所研で学んだ議論のおかげと、思っております」などのメッセージが送られてきた.
理工学部案内2003に記事を書く機会があり,「議論自由:議論を楽しく」という
タイトルで,「・・・変化の激しいこれからの時代には、教科書から知識を吸収して
実践していくだけでなく、自ら問題を発見して解決していく独創性が求められていま
す。そのためには、なぜ?、という問いかけから出発して論理的思考をきたえるという
意味で、議論の場が多いことが有効と考えています・・・」と記載した.
研究室と異なり,講義科目ではなかなか授業中には受講生から質問がでないので,
毎回,授業の最後にミニレポートを書かせて,次回の授業の最初に個別にコメントする
方法や,意見の分かれる課題に関してインターネットを利用して電子討論させて,その
後の授業でまとめのコメントをする方法をとった.
実のところ,アクティブラーニングの重要性が指摘されて久しいが,多くの学生は
与えられて学ぶ受け身の習性が強く,自分の意見を人前で述べることになれていないた
め,教員側にもそれなりの根気が求められる.
(13)学内業務歴
学内業務については主な研究業績とともに巻末に一覧表を添付した.特に印象深いも
のとしては,1995年の学生部委員の時の学生自治会との大衆団交と和泉校舎のバリケー
ド解除,2001年の学科長の時の生協解散問題と入門規制,2008年〜2009年の教務主任
の時の中野キャンパス理系学部新設の検討などがある.余談になるが,私の学生時代に
見慣れた学生運動の立て看板が1993年の赴任時にまだ存在していたことは意外であっ
た.当時の大学紛争のピークの1968年から四半世紀の間に世の中は大きく変化していた
ので,複雑な思いを抱いた.
5.おわりに
本報告書の執筆の機会を得て,49年の研究歴について研究テーマを中心に振り返って
みると,研究目標を達成したものは少ないが,それなりの満足感はある.
学生時代の卒論・修論は,興味本位でテーマを選び,思いつきレベルで試行錯誤しな
がら思考モデルの構築と評価を実施してきた.修論の最後では,「思考についての研究
が、その思考によって行われるというジレンマから逃れることができないとすれば、
我々はすでに第1歩からつまずいていることになる。研究主体が同時に研究対象である
という特異な分野の困難さをつくづくと感じたのではあった。」という感想を述べてい
るが,実際の脳への興味はまだ今も尽きない.
企業研究所での研究テーマはその時々の事業所(工場)から依頼されたものが多く,
実用化されたものが多いと思われがちであるが,実際には,20年間のソフトウェア生産
ツールの研究開発の中で,現場で実用化されて効果を上げたものは,組込みシステム用
の構造化プログラミング言語・処理系と電子交換ソフトウェア用のクロス型テストツー
ルの2件だった.このような研究所から現場への技術移転の難しさについては,IEEE
Software(1993.9)に「What makes software tools successful?」というタイトルで
寄稿している.日本ソフトウェア科学会誌の巻頭言「CS-life」(1994.11)では,技術
移転とは逆方向の「エンドユーザ→ソフトウェア産業→ソフトウェア工学→ソフトウェ
ア科学」という問題認識の移転が重要と述べた.また,「ユーザの不満が出れば大成功」
という句を用いて,新しい生産ツールをユーザに使ってもらうことの困難さを表現してきた.
明治大学ソフトウェア工学研究室では,オブジェクト指向技術をベースにしたエンド
ユーザ主導開発技法を主要テーマに設定したが,ゼミ生は他にやりたいテーマがあれば
それも含めて自由に選択してよいことにした.指導教員が研究テーマを特定して,その
研究アプローチを示すと,研究成果は出やすいが,考える能力が身につかない恐れが
あるためである.研究室の主要テーマを選んだ場合も,詳細な研究アプローチや研究
試作の実装方法は自分で決めさせるようにした.特に研究テーマと主要な技術課題を
決めた後は,身近な例題アプリケーションを取り上げて,作りながら考えることを推奨
した.当初から「身近なところから出発して本質に迫る」という表現で学生のチャレン
ジを促してきた.同じく当初からの「コンピュータに教えるのになぜプログラムが必要
なの」,「すべての日常的な業務をコンピュータ化する」などの方針は現在の第3次AI
ブームに通じるかもしれない.
最後に,20年近く前に学内の小冊子「思索の樹海」(1998.4)に掲載した
「知の現在:なぜコンピュータは間違えるか?」から下記の文章を引用して本報告書を閉じる.
『・・・コンピュータは人間が教えたとおりに動くが、人間が思ったとおりには
動かない。結局、人間は自ら作りだしたコンピュータをコントロールできないのであり、
コンピュータは自らをつくりだした人間を超えられないのである。冒頭の問題指摘に戻るが、
「人間は予期せぬ出来事を予期できるか?」という逆説的命題を乗り越えて、
新しいパラダイムが確立する日まで、コンピュータは人間が教えたように間違う
ということを忘れてはならない。』
【学内業務歴】
2016.4〜2017.3 教員相互会幹事 [全学]
2016.4〜2017.3 教育実習指導教員 [全学]
2014.4〜2017.3 生田教職員食堂運営委員会委員 [学部]
2014.4〜2015.3 自己点検・評価委員会委員長 [学部]
2014.4〜2015.3 教員資質開発(FD)委員会学科委員 [学部]
2014.4〜2015.3 自己点検・評価委員会学科委員 [学部]
2013.4〜2015.3 教育開発・支援センター運営委員会 [全学]
2013.4〜2015.3 教員資質開発(FD)委員会委員長 [学部]
2012.2〜2012.2 2012年度全学部統一入試名古屋試験場本部長 [全学]
2010.6〜2012.3 将来構想委員会委員 [学部]
2010.4〜2011.3 建築検討委員会委員 [学部]
2010.1〜2010.3 広報センター員 [全学]
2009.12〜2010.3 理工学部国際連携推進委員会委員 [学部]
2009.10〜2010.3 国際連携連絡協議会委員 [全学]
2009.4〜2010.3 連合教授会代議員 [全学]
2009.4〜2010.3 情報メディア設備検討専門部会 [学部]
2009.4〜2010.3 理工学部及び新[学部]等に関わる将来計画委員会 副委員長 [学部]
2009.2〜2009.3 入試広報戦略WGメンバー [全学]
2009.1〜2009.2 中野キャンパス新学部等基本計画委員会 [学部]
2008.10〜2010.3 大学入試センター試験生田地区試験場本部(09.7〜副本部長)[生田]
2008.6〜2009.3 理工学部・理工学研究科将来構想具体化委員会 副委員長 [学部]
2008.5〜2009.3 夏休み科学教室 実行委員長 [学部]
2008.5〜2010.3 理工学部ホームカミングデー 実行委員長 [学部]
2008.4〜2010.3 広報・渉外委員会 委員長 [学部]
2008.4〜2010.3 入試委員会 副委員長 [学部]
2008.4〜2010.3 総務委員会 副委員長 [学部]
2008.4〜2010.3 研究委員会 委員 [学部]
2008.4〜2010.3 自己点検・評価委員会 オブザーバー [学部]
2008.4〜2010.3 FD委員会 オブザーバー [学部]
2008.4〜2010.3 50周年記念基金運営委員会 委員 [学部]
2008.4〜2010.3 建築検討委員会 オブザーバー [学部]
2008.4〜2010.3 生田グランドデザインWG(座長) [生田]
2008.4〜2010.3 地域連携交流館(N棟)建設WG [生田]
2008.4〜2010.3 生田公害対策会議 [生田]
2008.4〜2010.3 生田キャンパス委員会 委員 [生田]
2008.4〜2010.3 生田連絡会 [生田]
2008.4〜2010.3 明大付属中野・八王子連絡協議会委員 [全学]
2008.4〜2010.3 教務主任 [学部]
2007.12〜2008.3 実験実習費WG委員 [学部]
2007.5〜2007.6 リバティ・アカデミー講座「ソフトウェア工学」講師 [全学]
2006.11〜2006.11 2006年総合講座「技術マネージメント(MOT)入門」講師 [全学]
2006.4〜2008.3 入試委員会委員 [学部]
2005.11〜2005.11 2005年総合講座「技術マネージメント(MOT)入門」講師 [全学]
2005.7〜2010.3 秋葉原サテライトキャンパス運営委員会委員 [全学]
2005.7〜2006? ***設置WG委員 [学部]
2005.5〜2006? **専門部会委員 [全学]
2005.4〜2011.3 明治大学ローカルエリアコミュニティ研究所 構成員 [全学]
2005.4〜2005.7 秋葉SC WG委員 [全学]
2005.4〜2008.3 秋葉原サテライトキャンパス理工[学部]WG委員長 [学部]
2005.1〜2007.3 法人系システム再構築プロジェクト統括チーム [全学]
2004.11〜2007.3 事務システム推進計画委員会 専門員 [全学]
2004.4〜2007.3 知的資産センタ運営委員 [全学]
2004.4〜2006.3 就職指導委員会委員 [学部]
2003.11〜2006.3 明治大学UML研究所 構成員 [学部]
2000.10〜2002.9 情報科学科 学科長 [学部]
2000.10〜2002.9 入試委員会委員 [学部]
2000.10〜2002.9 生田連絡会委員 [生田]
2000.6〜2004.5 統合情報システム協議会オブザーバー [全学]
2000.6〜2004.5 統合情報システム監査 [全学]
1999.4〜2003 学術フロンティア「社会・人間・情報プラットフォームプロジェクト」[社研]
1998.9〜1998.9 明治大学・成田市民大学国際社会課程「情報社会を生きる」講師 [全学]
1998.1〜1998.1 ラオス国立大学研修員受け入れに関する小委員会委員 [学部]
1997.10〜1997.1 明治大学・成田市民大学国際社会課程「情報社会を生きる」講師 [全学]
1997.7〜2000.3 インターネット利用に関する検討WG委員(座長) [学部]
1997.7〜1999.3 院連携授業に関する検討WG委員 [学部]
1997.4〜1999.3 教務委員会委員 [学部]
1996.4〜1999.3 パソコンとインターネットを用いた実験授業プロジェクト委員 [全学]
1996.4〜1997.3 入試改善委員会委員 [学部]
1996.1〜1996.3 初等情報処理教育検討WG委員 [学部]
1995.1〜1996.3 理工学部国際交流委員会委員 [学部]
1994.4〜1996.3 奨学金委員会委員 [全学]
1994.4〜1996.3 学生部委員 [全学]
1994.4〜1996.3 生田連絡会委員 [学部]
1994.4〜1995.3 科学技術研究所運営委員 [学部]
1994 1〜995.3 理工学部案内作成委員 [学部]
1994.1〜1994.5 OB組織化準備部会委員 [学部]
【業績リスト】
学会誌論文,国際会議論文,単行本など79件を抜粋(研究会,大会発表などは省略)
1.
Takeshi Chusho : Applicability of Domain-Specific Application Framework for
End-User Development, 7th International Conference on Internet Technologies &
Society 2016 (ITS 2016), pp.27-34 (Dec. 2016).
2.
Takeshi Chusho : The User View and the System View of Matching Sites for
End-User-Initiative Development, Transactions on Engineering Technologies,
Springer Singapore, Yang, G.-C., Castillo, O., Huang, X., Ao, S.-I. (Eds.), pp.109 -122 (2016).
3.
Takeshi Chusho and Jie Xu : Description and Implementation of Business Logic
for End-User-Initiative Development, The 14th International Conference on Intelligent
Software Methodologies, Tools and Techniques (SoMeT_15), pp.355-366 (Sep. 2015).
4.
Takeshi Chusho: The Classification of Matching Applications for End-User-Initiative
Development, Proc. The 2015 IAENG International Conference on Software Engineering (ICSE'15), pp.476-481 (Mar. 2015).
5.
中所武司:ソフトウェア工学(第3版)、朝倉書店 (March 2014).
6.
Takeshi Chusho and Jing Li: Conceptual modeling for Web applications and definitions
of business logic for end-user-initiative development, The IADIS International Conference
on Information Systems 2014 (IS 2014), pp.184-192 (Feb. 2014).
7.
Takeshi Chusho : End-User-Initiative Approach to e-Government Systems supporting Green-by-IT,
The IADIS International Conference on Internet Technologies & Society 2012 (ITS 2012), pp.60-68 (Nov. 2012).
8.
Takeshi Chusho : Classification and Definitions of Business Logic for End-User-Initiative Development,
The 11th International Conference on Software Methodologies, Tools and Techniques (SoMeT_12), pp.41-56 (Sep. 2012).
9.
Jing Li and Takeshi Chusho: A Web Application Framework for End-User-Initiative Development with a Visual Tool,
Proc. The 2012 IAENG International Conference on Software Engineering (ICSE'12), pp.816-822 (Mar. 2012).
10.
Takeshi Chusho, Feng Zhou and Noriyuki Yagi : End-User-Initiative Development
with Domain-Specific Frameworks and Visual Modeling, The 10th International Conference on Software
Methodologies, Tools and Techniques (SoMeT_11), pp.57-71 (Sep. 2011).
11.
Takeshi Chusho and Noriyuki Yagi : Visual Modeling and Program Generation for End-User-Initiative Development,
The 9th Joint Conference on Knowledge-Based Software Engineering (JCKBSE'10), pp.102-115 (Aug. 2010).
12.
Takeshi Chusho, Noriyuki Yagi, and Katsuya Fujiwara: Form-Based Requirement Definitions
of Applications for a Sustainable Society, Intelligent Automation and Computer Engineering,
Lecture Notes in Electrical Engineering , Vol. 52 , Springer Ao, Sio-Iong; Castillo, Oscar; Huang, Xu (Eds.) pp.475-488, (June. 2010).
13.
Takeshi Chusho: End-User-Initiative Approach for Truly Useful e-Government Systems,
the IADIS e-Sosiety 2010 Conference, pp.123-130 (Mar. 2010).
14.
Feng Zhou and Takeshi Chusho: Reusability Evaluation of a Domain-Specific Web Application Framework,
IAENG International Journal of Computer Science, Volume 36, Issue 2, pp.183-191 (June 2009).
15.
Takeshi Chusho, Noriyuki Yagi and Katsuya Fujiwara: End-user Initiative Requirement
Definitions Based on Web Service, Proc. The 2009 IAENG International Conference
on Internet Computing and Web Services(ICICWS'09), pp.1020-1026 (Mar. 2009).
16.
Feng Zhou and Takeshi Chusho: A Web Application Framework for Reservation Systems
and its Reusability Evaluation, Proc. The 2009 IAENG International Conference
on Software Engineering (ICSE'09), pp.1027-1032 (Mar. 2009).
17.
Takeshi Chusho and Noriyuki Yagi: Modeling by Form Transformation for End-user Initiative Development,
IEEE Computer Software and Applications Conference (COMPSAC 2008), pp.331-334 (July 2008).
18.
Takeshi Chusho, Ryousuke Yuasa, Shinpei Nishida and Katsuya Fujiwara: Business Logic Description
by End-user for Web Service Integration Based on Abstract Forms, Advances in Communication Systems
and Electrical Engineering, Lecture Notes in Electrical Engineering, Springer, Vol. 4,
Huang, Xu; Chen, Yuh-Shyan; Ao, Sio-Iong (Eds.), pp.265-279, (Mar. 2008).
19.
中所武司: 「ソフトウェア工学:40年目の現実」(基調講演), ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2007,
情報処理学会(Aug. 2007). (海谷、山本(編):ソフトウェアエンジニアリング最前線2007,近代科学社)
20.
Takeshi Chusho, Ryousuke Yuasa, Shinpei Nishida, and Katsuya Fujiwara:
Web Service Integration Based on Abstract Forms in XML for End-user Initiative Development,
Proc. The 2007 IAENG International Conference on Internet Computing and Web Services(ICICWS'07), pp.950-957 (Mar. 2007).
21.
Takeshi Chusho, Ryousuke Yuasa, Shinpei Nishida and Katsuya Fujiwara :
A Form-based Approach for Application Development By Web Service Integration,
Applied Computing 2006, IADIS, pp.600-605 (Feb. 2006).
22.
藤原克哉,中所武司,玉本英夫: Webサービス統合による自動記入エージェントの実現方式,
情報処理学会論文誌, 47, 2, pp.582-595(Feb. 2006).
23.
Katsuya FUJIWARA, Takeshi Chusho, Hideo TAMAMOTO: An Implementation Method of Web Service Integration Framework,
ICMR 2005 (The Fifth International Conference on Material Engineering for Resources), SMERJ, pp.462-467 (Oct. 2005)
24.
中所武司、津久井浩: 予約業務を例題としたWebアプリケーション用フレームワークの再利用性の評価、
電子情報通信学会 和文論文誌D-I分冊、Vol.J88-D-I, No.5, pp.930-939 (May 2005).
25.
中所武司,藤原 克哉: JavaによるWebアプリケーション入門 〜サーブレット・JSP・Struts〜、 サイエンス社(Feb. 2005)
26.
Hiroki Saito and Takeshi Chusho, Development of Performance Evaluation System for Network Systems by Client Observation,
Electronics and Communications in Japan, Part 1, Vol. 88, No. 2, pp. 71-80, Feb. 2005.
27.
藤原克哉,中所武司、玉本英夫:フォーム自動記入のためのWebサービス変換フレームワークの開発、
日本ソフトウェア科学会 コンピュータソフトウェア、21, 4, 61-66(July 2004).
28.
中所武司:ソフトウェア工学(第2版)、朝倉書店 (Mar. 2004).
29.
Takeshi Chusho, Hiroshi Tsukui and Katsuya Fujiwara : A Form-base and UI-Driven Approach
for Enduser-Initiative Development of Web Applications, Applied Computing 2004, IADIS, pp.II/11-II/16 (Mar. 2004).
30.
Takeshi Chusho, Katsuya Fujiwara and Keiji Minamitani : Automatic Filling in a Form by an Agent
for Web Applications, APSEC2002, IEEE Computer Society, pp.239-247 (Dec. 2002).
31.
藤原克哉,中所武司:エンドユーザ向き分散アプリケーションフレームワークwwHwwにおける
分散協調型自動記入エージェントの実現方式、コンピュータソフトウェア、19, 6, 45-50, 日本ソフトウェア科学会 (Nov. 2002).
32.
藤原克哉,中所武司:窓口業務アプリケーションフレームワークwwHwwにおけるルール生成を
自動化した自動記入エージェントの実現方式,情報処理学会論文誌,Vo.43, No.6, pp.1653-1662 (June 2002).
33.
藤原克哉,中所武司:窓口業務アプリケーションフレームワークwwHwwにおけるフォームナビゲーション機能のXMLによる実現方式,
情報処理学会論文誌,Vo.43, No.3, pp.793-803 (Mar. 2002).
34.
Takeshi Chusho, Katsuya FUJIWARA, Hisashi ISHIGURE and Kei SHIMADA : A Form-based Approach
for Web Services by Enduser-Initiative Application Development, SAINT2002 Workshop (Web Service Engineering),
IEEE Computer Society, pp.196-203 (Feb. 2002).
35.
斉藤裕樹,中所武司:透過的クライアント監視層によるネットワークシステムの性能評価システムの開発、
電子情報通信学会 和文論文誌B分冊、Vol.J84-B, No.3, pp.402-410 (Mar. 2001).
36.
Hiroki SAITO and Takeshi Chusho : Quality evaluation of network services by client observation,
the 15th International Conference on Information Networking (ICOIN-15), p.568- , IEEE Computer Society (Jan. 2001)
37.
Takeshi Chusho, Hisashi ISHIGURE, Naoyuki KONDA and Tomoaki IWATA :
Component-Based Application Development on Architecture of a Model, UI and Components ,
APSEC2000, IEEE Computer Society, pp.349-353 (Dec. 2000).
38.
Takeshi Chusho and Katsuya FUJIWARA : FACL : A Form-based Agent Communication Language
for Enduser-Initiative Agent-Based Application Development, COMPSAC2000, IEEE Computer Society, pp.139-148 (Oct. 2000).
39.
Hiroki SAITO and Takeshi Chusho : Design and Implementation of Network Performance Evaluation System
through Client Observation, INET 2000, Internet Society (July 2000)
40.
中所武司:ソフトウェアの信頼性、日本信頼性学会誌、Vol.22, No.5, pp.367-378、(July 2000).
41.
藤原克哉,中所武司:窓口業務を例題としたエンドユーザ向き分散アプリケーションフレームワークwwHwwの開発と適用評価,
情報処理学会論文誌,Vo.41, No.4, pp.1202-1211 (Apr. 2000).
42.
Takeshi Chusho Naoyuki KONDA and Tomoaki IWATA : Enduser-Initiative Application Development
based on Architecture of a Model, UI and Components, Workshop on Software Architecture and Components (WSAC'99), pp.51-58 (Dec. 1999).
43.
中所武司,小西裕治,松本光由:メッセージフローに基づく分散協調型アプリケーション開発技法,
情報処理学会論文誌,Vo.40, No.5, pp.2387-2396 (May 1999).
44.
Takeshi Chusho and Katsuya FUJIWARA : wwHww : An Application Framework of Distributed Systems
for Enduser-Initiative Development, APSEC'98, IEEE Computer Society, pp.102-109 (Dec. 1998).
45.
Takeshi Chusho, Mitsuyoshi MATSUMOTO and Yuji KONISHI: M-base: Enduser-Initiative Application Development
based on Message Flow and Componentware, COMPSAC98, IEEE Computer Society, pp.112-120 (Aug. 1998).
46.
中所武司:ソフトウェア工学 −オープンシステムとパラダイムシフト−、朝倉書店 (May 1997).
47.
Takeshi Chusho, Yuji KONISHI and Masao YOSHIOKA : M-base : An Application Development Environment
for End-users Computing based on Message Flow, APSEC'96, IEEE Computer Society (Dec. 1996).
48.
Takeshi Chusho,Kazuaki KASHIWAGI,Yasuo KASAMA : wwHww : An Application Framework
for End-User Computing in Multi-organizational Office Network Systems,
The 12th annual conf. of Japan Society for Software Science and Technology, pp.281-285 (Sep. 1995)
49.
中所武司 : CS−life、コンピュ-タソフトウェア(日本ソフトウェア科学会)、11, 6, pp.1-2 (Nov. 1994)
50.
Takeshi Chusho : What makes software tools successful?, IEEE Software, 10, 5, 63-65(Sep. 1993)
51.
中所:ソフトウェア危機とプログラミングパラダイム、啓学出版 (Aug. 1992)
52.
中所武司 : エンドユ−ザコンピュ−ティング −ソフトウェア危機回避のシナリオ−、情報処理, 32, 8, 950-960 (Aug. 1991)
53.
T.Chusho : Computational Semantics of a Neural Network System for Thought Process Simulation
and its Applications, Journal of Japanese Society for Artificial Intelligence, 5, 5, 548-557 (Sep. 1990)
54.
中所武司 : 使いやすいソフトウェアと作りやすいソフトウェア −オブジェクト指向概念とその応用−,
電気学会雑誌、110, 6, 465-472 (Jun. 1990)
55.
中所武司 : 知的デバッギングとテスティング、人工知能ハンドブック、人工知能学会編、オ-ム社、997-1000 (Jan. 1990)
56.
T.Chusho : Functional testing and structural testing, Japanese Perspectives in Software Engineering,
Addison-Wesley, 155-185 (Apr. 1989)
57.
野木、中所:プログラミングツ-ル、昭晃堂 (Apr. 1989) (執筆担当:4,5章 99-185)
58.
芳賀博英; 中所武司; 大藤淑子: 知識処理のための2階層モデリング手法と複合多機能型知識処理言語S-LONLIの開発,
情報処理学会論文誌,30(2),159-168(1989 02)
59.
中所武司、増位庄一、芳賀博英、吉浦裕 : マルチパラダイム型言語における対立概念の融合方式、
人工知能学会誌、4, 1, 77-87 (Jan. 1989)
60.
江尻、中野、中所:人工知能、昭晃堂 (Aug. 1988) (執筆担当:5-7章 82-147)
61.
T.Chusho : Test data selection and quality estimation based on the concept of essential branches
for path testing, IEEE Trans. Software Engineering, SE-13, 5, 509-517 (May 1987)
62.
T.Chusho and H.Haga : A multilingual modular programming system for describing knowledge
information processing systems, Proc. the 10th World Computer Congress IFIP'86, 903-908 (Sep. 1986)
63.
中所武司、増位庄一 : 知的プログラミング、計測と制御、25, 4, 368-373 (Apr. 1986)
64.
中所武司 : 汎用計算機のソフトウェア開発環境、電気学会雑誌、106, 1, 9-12 (Jan. 1986)
65.
中所武司 : ソフトウェア工学、コンピュ-タソフトウェア(日本ソフトウェア科学会)、1,2, 92-93 (July 1984)
66.
T.Chusho : Coverage measure for path testing based on the concept of essential branches,
Journal of Information Processing, 6, 4, 199-205 (Feb. 1984)
67.
T.Chusho, T.Watanabe and T.Hayashi : A language-adaptive programming environment based
on a program analyzer and a structure editor, Proc. the 9th World Computer Congress IFIP'83, 621-626 (Sep. 1983)
68.
中所武司 : ソフトウェアのテスト技法、情報処理, 24, 7, 842-852 (July 1983)
69.
中所武司 : プログラミング言語とその会話型支援環境、情報処理, 24, 6, 715-721(June 1983)
70.
T.Chusho, A.Tanaka, E.Okamoto and A.Honda : HITS: A symbolic testing and debugging system
for multilingual microcomputer software, Proc. National Computer Conference NCC'83, 52, 73-80 (May 1983)
71.
中所武司 : パステストに本質的な分岐に着目した網羅率尺度の提案、情報処理学会論文誌, 23, 5, 545-552 (Sep. 1982)
72.
T.Chusho, K.Nogi and T.Hayashi : A language with modified block structure
for data abstraction and stepwise refinement, Proc. the 3rd RIMS Simposium on the Mathematical Methods
in Software Science and Engineering, 156-173 (June 1981)
73.
中所武司 : ソフトウェアのテスト技法、電子通信学会誌、64, 5, 549-552 (May. 1981)
74.
T.Chusho and T.Hayashi : Performance analyses of paging algorithms for compilation
of a highly modularized program, IEEE Trans. Software Engineering, SE-7,2,248-254 (Mar. 1981)
75.
T.Chusho : A good program = a structured program + optimization commands,
Proc. the 8th World Computer Congress IFIP'80, 269-274 (Oct. 1980)
76.
中所武司、野木兼六、林利弘、森清三 : 段階的詳細化、デ-タ抽象化を支援する言語SPLのコンパイル技法、
情報処理学会論文誌、21, 3, 223-229 (May 1980)
77.
中所武司、林利弘 : ページングアルゴリズムの性能に関する実験的及び理論的解析、情報処理学会論文誌、20, 6, 460-467 (Nov. 1979)
78.
中所武司 : プログラムのモジュ-ル化技法、電子通信学会誌、62, 1, 91-94 (Jan. 1979)
79.
T.Chusho and T.Hayashi : Two-stage programming: interactive optimization after structured programming,
Proc. the 3rd USA-Japan Computer Conference (UJCC), 171-175 (Oct. 1978)
以上