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2025.4 | 「パブロフの複合型条件づけ研究の展開」を読んで |
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人工知能学会誌の最新号の下記の解説論文の『パブロフの複合型条件づけ』について、 50年以上前の第一次AIブームの時の私の卒業研究との関連で気になり、読んでみた。 ・「AIと神経科学の接点2025」特集: 「強化学習をめぐる動物実験心理学から神経科学研究への変遷史: パブロフの複合型条件づけ研究の展開を中心として」 人工知能 40巻2号(2025年3月)p.214-220 ・(参考)私の卒業論文(1969) 「条件反射の生体工学的解析」 ■内容の要約とコメント(→★) ・近年,実験で,複数の手掛かり(例えば光 と音)を用いた場合, 先行する条件刺激(光)に対して学習初期からドーパミン系が即座に応答した. この問題の理解には,「驚き」という概念の歴史的変遷を辿る必要がある. →★条件刺激CSの後での、予測していなかった無条件刺激USに対する「驚き」ですね。 ・1960年代の情報処理の革命期、パブロフ型条件づけは情報の予測過程と捉えられ、 強化学習理論の基礎となる条件づけモデルを構築するに至った. →★1960年代は第一次AIブームのときで、私の卒業研究(1968〜1969)では、 条件反射を学習機能とみて、そのモデル化と回路設計を試みた。 ・Pavlovの当初の関心は、大脳や神経系の生理学的な機能にあり, 『高次神経活動の客観的研究』(1923)や『大脳半球の働きについて』(1927)など, 脳や神経に関する著作がある. →★私の卒論の参考文献45件の中の【生理学、生体工学関連】23件のうち、 調査メモが残っている10件は、大脳や神経系に関するものが多い。 ・Skinnerは自発行動が環境に自発的に働きかけていく反応をオペラント反応と 名付けたが、その有用性は現代の神経科学や応用行動分析に多大な影響を与えた. →★私の卒論で、道具的条件付けとして『スキナー箱』に言及しているが、 『古典的条件反射も道具的条件付けも学習過程の本質は同じ』と結論付けている。 ・その後,知的活動をアルゴリズムや情報処理という枠組みで捉える見方が広がった. 内部表象や認知プロセスなど,脳内の情報処理過程を扱うパラダイムが台頭した. →★私の卒業研究「条件反射の生体工学的解析」(1968〜1969)は、この流れに対応する。 (参考)学会発表 「条件反射における学習機能に注目した回路モデル」 電子通信学会全国大会、242(1969). ・Rescorla-Wagnerモデル(1972年)は,「驚き」仮説を数理モデルとして定式化した. MackintoshはCS(条件刺激)側の「注意」に焦点を当てたモデルを提案した. →★CSへの注意とUSへの驚きが両者の条件付けの必須条件なので、当然の視点と思う。 ・この歴史的経緯と新展開から,動物学習心理学・行動神経科学と強化学習理論の 相互作用が,脳と行動,そして人工知能の理解を深めるうえで重要になってくる. → 【本ブログの詳細別紙】 以上 |