■ 半世紀前に「期待される人間像」に対する作文を書いたが・・・!

2013年12月下旬の朝日新聞の以下の記事が目に留まった.

(昭和史再訪)「期待される人間像」答申

調べてみると,この答申は,文科省の以下のページに掲載されていた.

後期中等教育の拡充整備について(第20回答申(昭和41年10月31日))

さらに調べると, 昭和40年1月にこの「期待される人間像」中間草案全文が発表されたらしい.

で,当時,賛否両論のあったらしいこの内容はさておき,
私が大学に入学する直前に,大学の寮に入るための応募要項の中に
この中間草案に関する作文の提出があった.

詳細は覚えていないが,
地方の高校生で,政治的な事柄にあまり関心がなかったこともあり,
どのような意見を書くと入寮許可が下りるのか,わからなかったので,
賛成か反対かがはっきりしないような記述をした記憶がある.

そして,4月に上京して,入寮のための面接試験を受けたときのことはよく覚えている.
狭い部屋にたぶん3人くらいの(寮委員会?の)学生がいて,最初に
「君の作文は出来が悪い」というようなことをはっきり言われた.
私はまずいと思ったが,さらに次のようなことを言われた.
「しかし,今回,大学側との話し合いで,この作文の評価を入寮許可の条件にしないことになったので,入寮を許可する」

おそらく,この背景は以下のようなことであったと推測される.
すなわち,大学側から,入寮試験に思想調査のようなことをすべきでなく,
主に,入寮の必要性の度合い(経済状況)で決めるべきという
申し入れがあったのではないだろうか.



  追伸
 寮費:100円/月(300円だったかも?)
 食費:115円/日(朝・昼・夕:25円・45円・45円)
 寮室:6人部屋(左図参照)

 もちろん,経済的には大助かりだったが,
 それ以上に,寮生活は精神面の成長のために貴重な日々であった.

以上